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ガンダム THE ORIGIN に絡めて、ちょっとぐだぐだと。

前回、前々回の記事に関連して。僕の漫画の好み。

一読者としては、「漫画だからこのくらいでいいや」感が見える作品じゃなく、嘘を嘘と割り切らない愚直なまでの本物っぽさで、かっちりきっちり作ってある作品に弱いですね。多少読むのに重くても、興味の方がそれに勝ります。(読みやすくても興味がなかったら読まないし)

ヴィンラント・サガを読んで、改めて思いました。しかしそういう作り方の作品は、うまくやらないと、一般的には地味で窮屈で読み手を選ぶようなものになりがちのようです。

で、そういうのが好きな僕の描き方もそっち系統になりがちで、作り手としての僕の大きな壁となってます。(特に今までネーム段階で没になった奴はほとんどそう。) やはり、マニアックな部分が良く出来ている=面白さ、と言うわけじゃないんですよねえ。 基本ですけど。 (とは言え、ヴィンラント~に関しては主人公トルフィンがたった一人で敵将の首を取ってきたり・・・と、エンターテイメントとしてのサービス精神がそれほどないわけでもないです。幸村先生の以前の作品と比べても格段にちゃんと少年誌を意識してるのがわかるし、盛り上がりやシナリオ力に関しても、やはり力量はさすが!と唸れます。)

で、まったく関係ないようでちょっと関係ある話題。

Zガンダムが意外に面白かったせいで、最近自分の中でまた軽くガンダムブームになったですよ。 で、今まで買うの保留にしてた安彦良和先生の「機動戦士ガンダム THE ORIGIN」の愛蔵版 1巻、2500円出して買っちまいましたですよ。 カラーで読みたくて。(コミックスの方全巻持ってるのに)

いやあ、かっちょええ。絵がもうすんばらしい。とにかく元のアニメ以上にリアル感たっぷり、ディテールもこだわりにこだわってる。もうゾクゾクするほどかっちょいい。ザクとかのモビルスーツの兵器っぽさ、重量感なんかはもう感涙ものです。キャラクターの表情や動きも、もう額縁に入れて飾りたいほどです。(マジで)

で。これがすばらしい、神作品なのが大前提ですが。

この安彦ガンダム、「当時のテレビシリーズ(=お子様向けアニメ)の事情」の影響をできるだけ廃した、よりリアリティーのある描写、がコンセプトのリライトになっているそうです。先生曰く、「(おもちゃ会社とかの思惑を除くと、)ガンダムってこういう話だったんだよ」(安彦先生のインタビューより)と言うコンセプト。 

さて、そこが問題

この漫画「機動戦士ガンダム THE ORIGIN」、そのリアリティー重視の描写の結果、アニメにおける第1話「ガンダム大地に立つ」に相当する描写が、なんと156ページもあります。 主人公アムロが登場するのが28ページ目!(普通の読切だったらもう終わっちゃうよ!) アムロが乗り込んでガンダムが立ち上がるのが126ページ目! (普通の週刊連載だったら5話目か6話目ですよ!)

もう、読むと決めて読んでるし、内容知ってるし、読んでてワクワクするからもう読者としてはオールオッケーなんですけど、あったりまえの話ですけど例えば新連載とかで僕がこれを真似してはいけません(笑)。

最初のテレビシリーズガンダムの素晴らしさは、画期的なそのリアル設定や人間描写だけではない。まさにその「お子様アニメ」に片足突っ込んでいるが故の、「とにかく楽しませる」「毎回主人公に見せ場を」と言う、シビアなエンターテイメント感がまだちゃんと残ってるところなんですよね。(その後のリアルロボットアニメはどんどんマニアックになっていく)

今更言うまでもないことですが、アムロはアニメ第1話できっちりガンダムに乗り込み2体のザクを倒すところまでその1話の中でやりきります。(庵野監督がエヴァンゲリオンの第1話を作るとき、ガンダムの1話を何度も何度も見て「完璧だ、完璧だ、こんなの超えられない」と苦しんだそうです。)

それが安彦ガンダムは、リアリティーある描写を重視したがゆえのこのスロースタート。もちろんそんな危険は安彦先生もきっととうに認識しておられて、だからこそ漫画化の条件として「毎回100ページ級の掲載を」とおっしゃったんだと思うんですが、しかしそれを踏まえても、アニメガンダム第1話の無駄のなさからすると果たしてこのアレンジはプラスなのか? と思ってしまいます。 さらにそれ以外にも、2話にあたる「敵の補給線をたたけ」でアムロ(ガンダム)が出撃しない、「再会、母よ」でアムロがジオンの基地を破壊する描写がない、ハモンさんの特攻を防いだシーンでのガンダムの働きが弱い、ジャブローでのシャアの相手がガンダムではなくジムに乗ったアムロ、などと言う改変がなされています。(…のせいで、シャアの「さらに出来るようになったな、ガンダム!」って言うセリフがなかったよう・゚・(ノД`)・゚・。) 

アレンジはいいんだけど。でも…地味だ!とにかく少しづつ地味になってる!

何でこうなったかはとてもよくわかるんだけど、それぞれのシーンであったエンターテイメントとしての高揚感は、やはり一歩落ちるような気がする。

まあでも、ガンダムはいいんです。もう安彦先生があれだけ描いてくれるだけでももう感涙ものだし、もうかっちょいいし、不満を言うなんておこがましい(笑)。今回再読してても凄い高揚感で、今俺THE ORIGIN熱再燃中なくらいですから。今回のこれはTHE ORIGINにかこつけた、ちょっとした自分にとっての覚書みたいな物、まあ自分が作品作る上での忘れちゃいけない確認事項みたいなもんです。自分の嗜好からして、この辺特に忘れがちなもんで。

…何が言いたかったんだかわかんないグダグダな文章になっちゃいました。今の葛藤が文章に出てますな。なんか読み直してて消したくなってきたけど、そこそこ時間もかかったし一応アップしときます。

ところで、「THE ORIGIN」の話ですが。

詳しい人に聞きたいのですが、「オデッサ作戦」、まだ描かれてないですよね? マ・クベの「ジオンはあと10年は戦える」、ってセリフ、まだないですよね? なのにホワイトベース、ジャブローについちゃったっすよね? ・・・それどころかジャブロー編終わっちゃった。

順番変えたって事なのかな? 考えてみたら、黒い三連星の残り2名もまだ生きてるし、ジャブローのあとすぐ宇宙、と言う、アニメの流れとは違うということなのか。「大反抗作戦」と言うのが、オデッサ作戦と言うことなのかな。

だとしたら、オデッサ作戦までの間に、ミハル&カイのエピソードもやってくれるのかな? ミハルのエピソードははずして欲しくないので、気になります。識者の方!ご教授戴けたら幸いである!

それはそれとして、「シャア・セイラ編」、案外面白いです。(最初オリジナルエピソードは嫌だなーと思っていたんですが。) このタイミングで過去の歴史エピソード入れるのって、なんか漫画版アリオンプロメテウス編みたい。構成として、こういうの大好きです。ジオン・ズム・ダイクンとザビ家の過去、アニメ本編では軽く触れて示唆するだけだったのですが、一つの漫画作品としての完成度を目指した場合、このエピソードはやっぱ必要かも!? 

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