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2005年11月

J最終13巻本日発売!

Jlast  本日11月28日月曜、僕がお世話になっている田畑先生・余湖先生の「コミックマスターJ最終13巻発売!です。

僕も多少なりとも制作に係わり、内側の打ち合わせなどにも聞き耳を立てていた身。僕の立場でいろいろ解釈めいた事言うのは野暮と言う物。蒼天航路の時のように無責任にファントークは出来ません(笑)。とにかくラストです。今まで登場したアツい漫画家たちの結末を、是非見届けてください! (個人的には「CLUB」の正体やったー!!!と思いました。前12巻の「神」との戦いもそうでしたが、あくまでJのテーマたる「創作」と言うところに落とし込んでいるのに唸らせてもらいました。…って、また語りだしたら止まらないね。このへんで。)

完結にあたって、僕も1ページほど寄稿させていただきました。なもので、僕に多少なりとも興味を持ってくださっている方も手にとっていただけると嬉しいです。 いい作品に関わらせていただけました!

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横浜ヨドバシ開店 & 映画「ルパン」

横浜西口のヨドバシカメラオープンしましたね!!! 早速行ってきましたよ。秋葉原に次ぐ国内最大規模のヨドバシ。家からこんな近くに出来てひゃっほう!です。これからは職場近くの上大岡ヨドバシを羨ましがらなくてすむぜー(笑)。でかかった。混んでたなー。

ま、でも、いくつか不満点。

1、駐輪場がなかった。でも駐車場もなかったし、しょうがないかな。

2、あそこまで品揃え抜群なのに、WACOMの筆圧感知液晶タブレット(CintiQシリーズ)が置いてなかった。(展示してあった奴に比べてこっちの方が格段に優れ物ですから、ぜひ置いといた方がいいですよ>ヨドバシさん)

3、DVD売り場、特に洋画コーナーがイマイチ小さ目・・・? あれならジョイナスの新星堂の方が大きいかな・・・? もっとドビックリするほどの品揃えを期待してしまった(笑)

まあでも、基本的にはあそこに行ったらなんでもそろうような物凄さだと思います。ガンプラや食玩やフィギュアも充実してたし。あと、夜横浜駅西口を出たらヨドバシの照明がギラギラしてるのは、ちょっと派手でエネルギッシュでよかった。今後あっち中心に発展していくのかな? だと面白いな。いろいろ出来てほしい。

★★★★

映画「ルパン」見に行きました。もう近くの映画館では公開終わってたんですが、厚木の方で特別上映やってたんで、ちょっくら遠征。自分の漫画にまで登場させちゃうほどの筋金入りのアルセーヌ・ルパン・ファンのこの俺が、見に行かなくてどうする!! (危うく見損なうとこだったぜ!)

で。

フランス映画なんであまり期待はしないようにしてたんですが、いやいや、思いのほか傑作でした!! 「ルパンファン」心理差っぴいて1映画ファンとして見ても、そんなに悪くないと思います。出来の良し悪しで言っても少なくともスターウォーズのEP1あたりやローレライあたりよりは、僕なら断然お勧めする。 それどころか、今年は「バタフライ・エフェクト」「キングダム・オブ・ヘブン」「バットマンビギンズ」とかなり高レベルのお気に入り良作が続いたんですが、ルパンファンの贔屓目まで加えちゃうと、これらの映画よりもさらにぐっと来ちゃったかもしれないです。まさか今になって、これだけのレベルでアルセーヌ・ルパン映画が見れるとは!!!

ってわけで、近いうちにレビュー書きます。DVD出るかなあ。出たら絶対買う。

続編作らないかなー。次こそは是非「奇巌城」か「813」で!!!

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蒼天航路、遂に最終回 vol.3 ★Beyond The Heavens

soutenlast未曾有の群雄割拠 あれから30年ほどになるか

劉備―― 劉玄徳よ

生き残っておるのは 
無名からはい上がってきた おまえひとりだ

蒼天航路の最終章は、この曹操の独白から始まりました。この次のページの曹操と劉備が対峙する見開きに、雑誌掲載時には「最終章突入」と書かれていました。(ちなみに今改めて流れを見返すに、ここからラストまでのシークエンスがまとめて、やはり「最終章」だったのだと納得できます)

舞台は漢中戦。ここで、曹操の幼い頃からの腹心・夏侯淵の戦死を経て、vol.2で触れたように曹操の漢中撤退劉備の漢中王宣言、それに呼応した都や各地の反曹勢力の蜂起と言う流れが続きます。そしてこの全土の反曹のうねりに時をあわせて遂に、天下無双の武将・関羽が動きます曹操最大のピンチです。

曹操はつぶやきます。

「食えぬ鶏の肋 漢中
 漢中王の虚名
 関羽の発する侠の武

 理からこぼれたものをかき集めて呼応させようというのか

 理の外!

 まるで曹操の棲まぬ世界で天下を動かそうとしておるようではないか!」

考えて見ればこの「蒼天航路」と言う作品において、曹操は常に歴史を動かしてきました。数々の戦でも無敵の強さでした。(それこそ読者に「曹操完璧超人すぎ(w」と揶揄されるくらい(笑)。) それがこの前後。儒者には上へ上へと押し上げられ孫権には降伏され劉備には篭られ、そして関羽の城攻めには立ち会えず…

つまり、戦ったら無敵の曹操は、「戦わせてもらえなくなった」

老いてなお「俺は死ぬまで戦場を駆け回るのだ」「志は千里に在り 壮心止まず」と言い続けていた曹操にとって、それが一番ダメージを与える攻撃法だったのかもしれません。孫権は、曹操との最後の戦のあと、こう言って降伏文書を送りつけました。

「攻撃じゃ! 狙うは孟徳ただひとり」

そしてその降伏文書を受け取った曹操も、憤怒の表情でこう言います。

「曹操に処する手口を掴んだつもりか ど童め!」

前回、vol.2で僕は「(曹操の最期は)天下の3分の2を統一しつつの畳の上での死、しかも死の直前の最後の二つの出兵は、大勝でも大敗でもない、「引き分け撤退」という地味さです。」と書きました。これはまさに、「戦わせてもらえなかった結果」と言う事なのかもしれません。

関羽の快進撃、救援に赴いた魏軍七軍の全滅の報を聞き、曹操は吐露します。

「尋常ならぬ悪天 桁はずれの関羽 なぜ俺がそこにおらん」

うわあああ、魏国最大のピンチだと言うのに、その事も意に介さず、ただこの戦いへの渇望! そして人材への渇望!!! もうししし痺れるぜ魏王ぉぉぉっ!!!

が、その渇望とは裏腹に、ほどなく倒れる曹操。 魏王、不予!!

……

この中華全土の反曹の蜂起、そして関羽の大進撃と言う曹操・魏国最大のピンチは、曹操が昏睡している間に、曹操が見出し育て上げた徐晃・曹仁や次世代の英雄たる曹丕・司馬懿・陸遜、そして孫権らによって決着がつけられてしまいます。

蒼天航路・最後のクライマックス。この最後の最後に曹操の見せ場が無いのは寂しかったし、「??」とも思いました。ですが、考えて見ればこれこそが、常に世界を動かしてきた曹操が死に向いつつあること、世界は曹操がいなくなっても回りつづける事を表し、そしてまさにそれこそが曹操の人生を描いた「蒼天航路」と言う作品の終焉としてふさわしい描写と納得しました。

そして。

かつて「人はいずれ死ぬ」と言った関羽も、その武を全うして討たれました。(その最後がまた美しいんだ、これが!!! ・゚・(ノД`)・゚・。)

ずし…ずし…と、もう歩くのもやっとなほど衰えた曹操は、孫権から送られてきた関羽の首を愛でて(髯を愛でて?(笑))こう言いました。

「うらやましいぞ 関羽」

もうね、この辺であれですよ、読んでて感極まってきちゃいましたよ(笑)。最終話の幻想シーンにあったように、曹操は本当に最後の最後まで戦いたかったんだなーと。戦場での死を望んでいたんだなーと。その後のセリフがまた寂しい。

(関羽はおのれの肉体を全うして死んだ)

(俺はもう 馬にも乗れん)

あああああなんて寂しい事言うんだ曹操!!

そして最終回。曹操の死

「あたたかだな 惇」

夏侯惇の傍らで、静かに逝く曹操。奇麗な終わり方でした。葬儀の様子やその後の歴史に簡単に触れたあと、曹操は天に昇っていきました。この最後4ページにはやられましたよ。このラストシーンで、改めてこの物語は曹操の物語だったと再確認。


ならばよし

水晶を探しにいくか

この蒼き天の向こうへ


天に昇って青年時代の顔に戻った曹操。もうこのラストシーンですべてがスッキリしちゃった気がします。以前は劉備のその後とか外伝描いてほしーなーなんて思ってたものですが、あまりに奇麗に終わったんで、それももういいやってくらいの気分になってます。関羽の死と最終回の劉備陣営のひとコマで、その辺全てを表しきってる気がしますしね。

最後に、曹操を幼少の頃から見守ってきた(?)故郷の長老亀のセリフで蒼天航路最終回特集を締めたいと思います。


逝ったか 孟徳

関羽は神になり

劉備は物語となる

しかし孟徳よ

おぬしは乱世の奸雄のままだが 人の世は曹孟徳を残す

百年たとうが 千年たとうが

おぬしを忘れ去ることはない


曹操、お疲れ様でした。 関羽、お疲れ様でした。

そしてGONTA先生、お疲れ様でした。

近いうち横浜中華街の関帝廟に行って関さんのお参りでもしてくっかなー。

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蒼天航路、遂に最終回 vol.2 ★ならばよし! 董卓・呂布・陳宮・そして赤壁

soutenlast蒼天完結記念第2回です。

徒然と思い出を。

まずは今でも名台詞として語り草になっている

「ならばよし!」

たまに完璧すぎて嫌味だとか人間味が無い、とか言われることのある蒼天航路の曹操像ですが、いやもう僕としては、まぎれもなくこの蒼天曹操に魅せられて引っ張られてきたこの11年間でした。その最初の衝撃とも言えたのがこのシーン。若き北部尉曹操の覇気が溢れんばかりでした。最終回でこのセリフが、天に昇る穏やかな顔の老曹操の口から再び発せられたのは涙モノでしたねー…。

1、2巻で主人公曹操をしっかり描いたあと、3巻で満を持して登場した演義での主人公・劉備も良かった。前回書いたように、正史を知ってるものには「待ってました」の劉備像。まさに「こんな劉備を待っていた」。ここで関羽・張飛という演義の華も登場します。ホントに顔の赤い関羽と言うのも、ありそうでなかったというか、笑っちゃいました(笑)。曹操が主人公だからって、対立する劉備を安易に嫌な奴にしないのも良かったですね。

で、4巻から三国志のオープニングたる「黄巾の乱」が始まるわけですが、ここで関さん、黄巾の首領張角に、「後の世に神になる」と予言されます。この辺も、最終回にそれが実現することが描かれて非常に感慨深かったです。

そして蒼天航路最大の衝撃が「董卓」!!!

これはやられたーと思いました。あんな董卓思いつかん!!! そして蒼天の描き方の凄いところは、一見ぶっ飛んでるように見えて全くのあてずっぽうじゃなく、どこかしら史実や伝承からイマジネーションを膨らましているとこですよね。涼州を本拠地に異民族と密接な関係があった董卓。確かにあの中原風から離れたファッション風貌アリだ。(跳梁跋扈した変態・孔明の描写ですら、琅邪出身の于吉仙人と同郷である事や、薬物を駆使すると言う説を下敷きにしている…のかも知れない。)

そしてなにより、あんなにかっこいい董卓は初めてだった。悪を卑小な悪として描くのではなく、突き抜けた「」の塊として描く。ああいうキャラを生み出せるのは、GONTA先生を含めて数えるほどしかいないと思う。(同じように、「妖術使い孔明」を「妖術使い」のまま描いたのじゃないだろうか)

そして呂布陳宮の最期はもう鳥肌立ちまくりでしたね。全漫画通じて今でもベストシーンのうちの一つです。あそこが前半の山だった気がします。

蒼天の特筆すべきところは、もう一つ、魏の軍師達荀彧郭嘉程イク荀攸賈ク…に魅力的なキャラ付けをしたところでした。郭嘉の最期には泣いた荀彧も切なかった。また、曹操の息子を殺すほどの敵として登場したのに、曹操に下った後はどんどん愛すべきキャラになっていく賈クも、お気に入りでした。

魏の武将達も良かった。張遼は初登場の時からやった!!!と思いました。かっちょ良すぎ。徐晃も最後にいい役持っていきましたね。「決して引かない将」楽進のキャラ付けも素晴らしかった。張コウはできれば官渡の降伏のシーンも描いて欲しかった。于禁も曹操と会話してるシーンが欲しかったな。夏侯惇夏侯淵曹仁ら親族武将も良かった。特に夏侯惇。曹洪は割を食ったなあ(笑)。

そして変態妖術使い・孔明(笑)

さらに、読者賛否両論の(と言うより否の方が多い?)赤壁の戦い

僕は肯定派です。ラストの曹操の「くどい」がカタルシスあったんで。マジックキャンセラー曹操!!(笑) そう言えば青州黄巾軍の老人達の天遁の術も破ってたなー(笑)。

赤壁での孫呉の描写不足に関しても、あの戦いが孫呉にとってクライマックスではなくただの序章だと捉えると、赤壁後は孫呉を軸に話が転がり最終章に関してもまさに孫呉がキーを握っていた事を考えても、収まりよく解釈できると思います。(孫堅孫策の天命が孫権に受け継がれ、周瑜の戦略が呂蒙と「八頭の獣」に引き継がれた。ってか、魏将の復権だけじゃなく、呉将に関してもこれだけ魅力的に描かれた作品を他に知らんよ・゚・(ノД`)・゚・。) また、孔明に関してはこの赤壁での屈辱が曹操ストーカーと化す後の孔明への理由となり、これも最終章での孔明の描写につながり、僕としては非常に満足が行きました。

赤壁後は曹操の政治改革をキーにして話が動いていきました。特に対・儒教。これが今までの三国志を越えてすんごく面白かった点の一つ。神医・華佗の処刑の理由に加え荀彧との悲しい別れに繋がるこのシークエンスは、蒼天曹操の人生のテーマにも繋がり、もっとも読み応えのある部分でした。この、「曹操が曹操である理由」が反曹操の旗手たる劉備を生み、それがクライマックスへと繋がっていく流れは本当に見事。

それに関してちょっと、以前コミックバトンの時に書いた記事を再掲します。長いけど。

★★★

連載開始時の10年前、初めてこの漫画を知った時僕は、「曹操を主人公にした漫画か。若い時ののし上がりっぷりは確かにかっこいいけど、ラストがしょぼくなるんじゃないかなあ」と危惧していました。なぜなら曹操は劉邦のように天下統一を果たせたわけでもなく、また、かと言って信長のように、「本能寺の変」のような華のある最期を迎えているわけでもない。竜馬のように暗殺されたわけでもない。天下の3分の2を統一しつつの畳の上での死、しかも死の直前の最後の二つの出兵は、大勝でも大敗でもない、「引き分け撤退」という地味さです。エンターテイメントとしては実に料理しにくい晩年。それをまさか、こんな視点で盛り上げてくるとは。 

まず蒼天航路では、後半、曹操の「反儒教」「唯才政策」の改革姿勢が大きな意味を持って描かれています。が、改革に伴うのはいつの世も「反動」。既成価値観の担い手である儒者と改革の風雲児曹操は対立し、そんな中、曹操は、腹心の荀彧とも悲しい決別を経験してしまうことになります。位の上昇とは裏腹に、孤独を深めていく曹操。そんな時、「反曹」のムーブメントは、曹操への復讐に燃える諸葛孔明の策に乗って遂に形となって顕われます。劉備の漢中制圧・そして漢中王宣言です。「漢中王」とは、その昔「漢」の国を作った高祖・劉邦が、最初に封じられた王位のこと。そもそも「漢」という国名は、この辺境の地・「漢中」から来ているのです。(「漢民族」、「漢字」、元をたどれば全てここから来ている事になります。)本拠地の「蜀」の王ではなくあえて「漢中王」を名乗ることによって、民草は劉備に高祖・劉邦の像を重ね、反曹勢力の希望は一気に劉備の下に集まってしまう、と言うわけです。漢中王宣言の持つ重大な意味を大きくクローズアップし、それに呼応した都や各地の反曹勢力の蜂起を描き、それを関羽北上の流れへ繋げる。この盛り上げ方、史実を知っていても緊迫感があり、「もしや曹操が負けるのではないか?」と思わせてくれました。 これからいよいよ関羽の死そして曹操の死です。最高のラスト、最高のまとめ方になりそうです。毎週興奮。

★★★

そして先日。

遂に蒼天航路は最終回を迎えたわけです。

vol.3に続く。

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蒼天航路、遂に最終回 vol.1 ★11年前を振り返る

soutenlastついに…ついに、終わっちまいました。

11年11年ですよ。11年間毎週毎週、水曜の夜中になるとコンビニに走りました。週刊モーニングに連載している、ある漫画を求めて。それが先週の木曜日、ついに最終回を迎えちまいました。

その漫画とは・・・

そう。

蒼天航路

・゚・(ノД`)・゚・。ウワァァァン

僕が初めて蒼天に出会ったのは11年前、たまたまコンビニで手に取ったモーニングの、迫力のあるタッチで描かれた中国風の見開きの絵が眼にとまったからでした。今考えるとそのシーンは第二巻のその十八「天の法衣」曹操が裁判官橋玄と相対していたシーンだったんですが。

一読して、その迫力にゾクゾクしました。それまでに読んできた漫画と明らかに別種のパワー。そして。あれ?「曹操」って言ってるぞ? …ってことはこれ、三国志…? しかも曹操が主人公…?

いやーもう、まさにキタ━━━(゚∀゚)━━━!!!!!でしたよ。当時の心境は。

それ以前の僕は、歴史物好きとして一応は吉川英治三国志横山光輝三国志と読んではいたんですが、なにぶん中高生であり生意気だった時分、皇帝の血筋血筋言ってる劉備の正義にイマイチ肩入れできなくてそれほどは三国志に思い入れは無かったんですよね。また、大河もののお話としても、三国志ってどうしても竜頭蛇尾の感がありますし。中国史ならどちらかと言うと、司馬遼太郎の「項羽と劉邦」の方により思い入れがありました。こちらはラストの盛り上がり(有名な「四面楚歌」です)は尋常じゃありませんから。ただし当時から、「関羽」「張飛」「諸葛孔明」「呂布」そして「曹操」と言う名前には魔力めいた磁場を感じていました。好きじゃねーよ、と斜に構えながらも、つまんないから興味なしとは言い切れない何事かの魅力を感じてはいたのです。(今の作り手の目線で平たく言うと、キャラの魅力って奴ですね(苦笑)。ただ、そう簡単に言っちゃうと微妙な機微が漏れてしまうような気もします)

そのあたりの時期、三国志に「演義」と「正史」があることを知ります。(今考えると当時三国志ファンの間で正史ブームが起こりかけてたんですね。僕が当時はまっていた銀河英雄伝説田中芳樹先生も、正史を踏まえた三国志のコラムを書かれたりしてました) 

で、僕らが普通に読んでた劉備=善玉、曹操=悪玉と言う勧善懲悪の「三国志」と言うのは、正しくは「三国志演義」と言う中国の小説であって、歴史の公式の記録たる正史「三国志」では、曹操「破格の人」と抜群の評価をされる英雄・大政治家であり、劉備もまたただの行儀のいいお坊ちゃんではなく「高祖の風あり(=劉邦に似ている)」と評されるなかなかの梟雄だと言うことも知ったのです。

…まあ今考えると、「正史」だって当時の公式記録とは言えただの記録に過ぎなく、案外民間伝承を生かした「演義」の方に信憑性がある部分もあるかもしれませんが(笑)、そして今考えると「演義」のエンターテイメントとしての偉大さもわかるのですが、少なくとも当時の僕にはこの「正史」の曹操像、劉備像の方が何倍も魅力的かつ真実味を感じ、「俺が描くならこのしたたかな劉備像で行くがなあ」と思ってたものです。(ホントだよ!!!(笑))

光栄シミュレーションゲーム「三国志」などで三国志ファン人口自体が大きくなっていたことを背景に、僕と同じことを考えてた人が当時それこそ幾人も出てきていて、水面下であるムーブメントを起こしていたのでしょう。そして演義で悪役とされたファンの、曹操ファンの「名誉回復を」との声無き声。モーニングの「蒼天航路」と言う企画は、まさにその機微を絶妙のタイミングで捉えたものでした。

「演義」ベースではない、「正史」をベースにした、曹操を主役にした物語!!!

悪党と言われた者は本当に悪党なのだろうか

善玉と言われた者は本当に善玉なのだろうか

その悪名がアジアを越えて世界にも鳴り渡ったが

どんな非難中傷にも負けなかった男

曹操孟徳

凄まじい迫力一風独特な雰囲気で描かれたこの中国が舞台の漫画(GONTA先生の才能ですね~。他の漫画家さんだったらこの力強さは出せなかったと思います)。 これがこういうハッキリした志を持って描かれた「ネオ三国志」だと知った時、当時の僕の感想は生意気にも「やられた!!!」であったと同時に、まさに「キタ━━━(゚∀゚)━━━!!!!!」でありました。

予想通り長くなりそうなので、vol.2に続く!

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ちょっと長らく…

更新サボりすぎてました。

「これやってから…」と思ってると、その「これ」が詰まっちゃうと 後ろが無限に詰まって行っちゃいます。反省。ブログにかまけてて本業(ネーム)がおろそかになってもまたいけないんだけど。どちらにしろ限度が…(汗)。ちょっとネット環境がトラブってた事もあって、こんなにも長引いてしまいました。

今日明日中に次の記事書きます。内容は

「蒼天航路」遂に最終回。

11年間付き合ってきましたからねー。これははずせません(笑)。

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