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バガボンド・カペタ・度胸星・零

●SWITCHで「バガボンド」ラストへ向けての井上雄彦先生のインタビュー・書き下ろしポスター。これだけで800円出して買ってしまった。インタビューとポスターだけで買わせてしまう作品・作家と言うのも凄い話だが、やはりバガボンドと言う作品、井上雄彦先生と言う作家の性質上、作者の内面を見たい、と言う欲求が強く働くからだと思った。僕がかなりインタビュー読むの好きと言うのもあるけど。

作品を読むとは作家と読者の対話だ、と聞いたことがあるし、自分も読んでいる時は少なからずそういう気分で読んでいる。(自分のレベルでそんな事を言うのはおこがましい限りですが、描いている時もそういうつもりで描いています。) ただ展開を楽しんでるだけじゃなく、「うんうんそうだそうだ」とか「それは違うよ」とか「うお、そういう見方があったか」とか突っ込んだり感動したりしながら読んでる。逆にそういう要素が全くない作品は、心に引っかかってこない。(僕の場合。)

さて。

インタビューを読むと、バガボンドは、最後武蔵と小次郎が斬り合わない可能性もあると井上先生はおっしゃられています。なんと…。うーん、もしそうなら、単にエンターテイメント論としてはキツイ話でしょう。読む方もやはり最後の巌流島に向けて、ボルテージを上げて来た部分があるから。

ただ、井上先生が作品と真摯に対峙した上でそういう結論に達したのなら、それを見てみたいと思います。変な言い方ですが、作家さんには大事なところでは媚びすぎないで欲しいんですよね。(勿論これは井上先生の作品だからこそ、と言うのもあると思います。)インタビューを読むと、このバガボンドのラストで筆を折ってもいいくらいの気持ちで最後に望むと言われている。そのくらいの深度で作品に向き合った上で作家さまがそれが最高のラストだと思えるのなら、自分はそれをこそ読みたいと思います。(その上で、井上先生ほどの方が筆を折るなんて、やめて欲しいですが(笑))

インタビューで、井上先生は「ここから先は想像力だけでは補えない、体を使わなければ」とおっしゃっていた。バガボンドの中盤あたりから道具として筆を使い出したのも、今考えると「体で描く」と言うスタンスに移行してきた事の顕れだろうといいます。

確かにバガボンドという作品の凄さは、例えばこのブログでいくら「この展開が…」とか「この心理描写が…」とか「このテーマが…」とか言葉を尽くしても、誰にもまるで伝わらないと思う。言葉にしたとたんに、大事なものがこぼれてしまう、そんな感じ。それは読んだ各人が、絵から、作品そのものから感じ取るものだと思います。そしてそれが多くの読者に伝わっているからこそ、こんなにも桁違いに売れているのでしょう。(と、ここにおいて、漫画と言うメディアの、小説とも絵画とも違う可能性に改めて驚愕。) 体を使って描く、か…。自分はつい頭や言葉で考えてしまうから、コンプレックスを感じてしまうなあ…。

バガボンドラストの展開。とは言え井上先生も、では本当に武蔵と小次郎の斬り合いなしでいいと確信しているかと言うと、そういうわけでもないそうです。やはりこのラストによって傑作になるかそうならないか決まる、と、悩みぬいておられるようでした。

僕としては、単に展開論で言うと、やはり最後はふたりに戦って欲しい。ただ、宮本武蔵と佐々木小次郎と言うことを忘れて純粋にバガボンドと言う作品「だけ」を読んだ場合、あの雪だるまの横での小枝の戦いで、もう二人に斬り合う理由がない、って事もわからんでもないんですよね。(もんのすごいおこがましい事を言わせて貰うと、逆にあれやっちゃったことがそもそも間違いと言うか…うああおこがましい) …でもあれで済んでしまうとするならば、いままでの命のやり取りとはなんだったのか、そういう釈然としない部分もあるにはあります。うーん、それを乗り越えたうえでこそ今二人はこの高みにいる、そういうテーマなのはわかるんですが、やはり釈然としないと言うか。それは僕自身のステージが低いからわからないだけのようにも思えますが。それを含めて、斬り合ってきた事が無意味じゃない事を内包した形で、全てを含んだ形で、やはりラストは二人に笑って斬り合って欲しいと言うか…。

にしても、とにかくラストが楽しみです。あと1年半か2年で終わりと言われてたが、寂しくなるなあ。(休載含めての2年だろうし…。) 来週のモーニングの予告で、なんかバガボンドに関する動きがあるようなので、それにも期待。なんか外伝っぽいですね。

しかし二年後と言うと安彦先生のオリジンも終わる頃だと思うし、やばいっすよ、また寂しくなりますよー。

●カペタ新刊買う。第二部完。曽田先生も「体で描く」作家様だなあー。相変わらず痺れます。昴再開したのでカペタ休載しちゃうか心配でしたが、滞りなく第3部も連載されているようで一安心。

●「へうげもの」の山田芳裕先生の未完の名作「度胸星」、講談社から復刊。自分は持っているので買わないですが、これはオススメです。是非。でも自分もこういうの描きたくて何度も企画出してるので(←の作品紹介で何度か名前を出している「蒼海のコロンブス」って奴です)、ちょっと読まれたくなかったり(笑)。ウソウソ、名作なので未読の方、是非読んで下さい!(笑)

●福本先生の新作「賭博覇王伝 零」1巻購入。

カ イ ジ じ ゃ ん (笑) 。

と言いつつ、福本先生の新作にワクワクだぜ。やはり仕掛けが面白い。カイジ初期の、エスポワール編を思い出します。それとラスボス的権力者がまたいい味を…鷲巣様といい、福本漫画に欠かせぬ味です。

カイジと違うのは、やはり少年誌と言う事で、零にはカイジのようなダメ人間要素は少ない事。なにか過去はありそうなものの、ヒーロー然とした要素が前面に出てます。ふっ、あのダメ人間要素が心の痛いところに響くのは、やはりある程度年を食ってからと言うことだな…w

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