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裁判員制度今日から開始

裁判員制度今日から始まりますな。
さて、どうなることやら。
メディアなんかの特集で「ジキルとハイドと裁判員」も取り上げてくれるとありがたいんだけど(笑)。

先日、ニュースキャスターたちが一堂に会して、 裁判員制度に関しての緊急声明を出されていた。

「裁判に透明性を!」とのこと。

裁判員制度 テレビ各社のキャスターがアピール「視聴者の視線に立った報道を追求」
http://www.fnn-news.com/news/headlines/articles/CONN00155479.html

「裁判員の皆様には判決後の記者会見に協力していただきたい」 との声(安藤優子キャスター)もあった。
が、評議の内容を暴露してしまうと罰則付きの守秘義務違反になってしまう。今の制度のままでは、「開かれた裁判」とは言えない、と。

たしかに評議は密室で行われているし、判決に関わるのは裁判官3人と裁判員(一般人)6人という限られた人数だし、このくらいで「市民感覚の反映!」と言うのはどうなのかな、と、「ジキル」描いてて思わなくはない。(僕の立場でも、実際の評議の現場に立ち会っての取材が出来ないのはもどかしい(笑)。)

ただ、裁判員制度に参加する一般人の不安として、「誰がどういう意見だったかが漏れるのが恐ろしい」と言うことがある。被告人の関係者に報復されるのではないか、とか、世間から非難されるのではないか、とか。自分の良心に基づいて真剣に討議しても、死刑判決に賛成したことが漏れて「死神」呼ばわりの報道をされたらたまらないですしね(笑)。プライバシーへの配慮から、評議の秘密は守られるべきだ、とのスタンスはわかる。難しいです。

なんにせよ、この制度をきっかけにこの国の司法制度、司法に対する世の中の感覚がずいぶん変わっていくのではないかと感じた。少なくとも政治と同じ程度には「自分のこと」として考えるようになる、そのきっかけになったかと。それこそが裁判員制度の功績か。
歴史のターニングポイントと言えるこの時期に、それに直結する作品に関われてるのはなかなか幸せなことではないか。いえー!

もうひとつ。
キャスターさんの会見でも言っていましたが、「裁判と言うものが常に正しいとは限らないと言う事も知って欲しい」ということもあります。

いやー「ジキル」読んでるとそう思わない?(笑)
描く側としても思います。勉強すればするほど。
どっちに転ぶかわからないですよ。こんなの。
しかも現実には「トントン」も「ハイド」もいないわけだからねー。
正味の話、真実にたどりついてるかどうかなんて、誰にも保障できない。うわー恐ろしい。

「裁判なんていい加減なものサ。」

それでも、完全ならざる人間が、少しでもより良いものを求めて、えっちらおっちらやっていくしかない。人は神ではないのだから。

そのためのひとつの試み。それが裁判員制度です。多分。

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受信: 2009年5月21日 (木) 12時15分

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