前回のエントリーで書いたように、「ジキルとハイドと裁判員」終了後の僕の最初の作品は、「機動戦士ガンダム」世界(宇宙世紀)を舞台にした作品と言う事になりました。
森田崇のガンダム作品は、「クライマックスU.C.紡がれし血統」「ZZ外伝ジオンの幻陽」に続き、これで3作目と言う事になります。
ここで、特に「ジキルと~」から僕の漫画に入ってくださった人に、改めて僕のガンダム漫画を描くときのスタンスをお知らせしようと思います。
ガンダム漫画は、公式的な位置づけとしてはサンライズの制作したアニメ「機動戦士ガンダム」およびその続編の2次創作、という立場になります。
が…
僕が自分のガンダム作品と向かい合う姿勢としては、「宇宙世紀」と言う未来の歴史を舞台にした「歴史モノ」と捉えて描いております。
なので、例えば「ZZ外伝」「UC外伝」等の肩書きが付いていても、「特定の作品の外伝」のみと捉えないで、「宇宙世紀0088前後」「宇宙世紀0096前後」と言う「ある時代」を舞台にした、「歴史モノ」と捉えて読んで下さると嬉しいです。(勿論、それぞれの年代を舞台にした作品とのリンク度合いは大きいですが)
一番顕著なのが拙作「機動戦士ガンダムクライマックスUC紡がれし血統」でして、これは、最初のガンダムの舞台である宇宙世紀0079から、劇場用アニメ「機動戦士ガンダムF91」の舞台である宇宙世紀0123までの、40数年の通史になることを目指して描きました。2冊で通史…と言うのも無茶でしたが(笑)、おかげさまでこの作品、好評を持って受け入れて頂く事が出来ました。
また、(以下は主にガンダムファンに向けて語ります。) 僕の今までのガンダム作品の特徴として、本編に出ていないマイナーな外伝キャラやモビルスーツを出す、と言う事があります。
が、これも僕からすると特に奇を衒ったわけではありません(^^;)。
「この時代に存在していた良く知られていない事象を採用した」と言う、歴史モノの文法に則った作りをしているに過ぎないつもりです。
(勿論サンライズさんの監修は受けております(笑)。好き勝手にやっているわけではございません(笑))
僕のガンダム作品では、今までの数々の宇宙世紀作品を出来るだけ全肯定して、そこに描かれた事象を「歴史的資料」と考えて作りたいと考えております。
アニメ本編に描かれていない事象を取り入れる事はファンの間で賛否両論あるのは承知しておりますが、外伝を描く立場で他の外伝作品を否定する事は、深刻な自己否定となってしまいますから(笑)。
現在において「宇宙世紀」は、「先輩作家さまや設定考証の方やたくさんのファンの積み重ねによって作りあげられた、歴史モノの舞台と見るに足る一つの世界観」だと僕は思います。
これを日本のSFエンタメ史に残る架空の世界観として受け継ぎ残していく事、その一翼を担える事は、誇りある仕事だと思っております。
なので、「ジキル~」で僕に興味を持って下さった方で、ガンダムに詳しくない方も、「シリーズ本編をあまり見ていないから…」と敬遠なさらずに、どうかこの機会に、一未来歴史戦記モノとして手に取って頂けると嬉しいです。
…とまあ、ここまで言っておいてなんですが、今回は、この「機動戦士ガンダムUC(ユニコーン)」と言うプロジェクトを一緒に盛り上げて行きたい、という気持ちは大きいですね(笑)。サンライズさんとの連携を抜きにしても、僕の気持としても「ユニコーン本編」とのリンクに特に思い入れがあります(笑)。
が、根っこには、上記のようなスタンスがあると思ってください。
ただいま鋭意い作画中です。掲載をお待ちくださいー!
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